幼稚園だより
モンテッソーリだより ~「これ やってみようかな?」~ 2024.5.31
子どもはみんな、すばらしい可能性をもって生まれてきます。 その可能性は、適切な時期に、適切な環境を与えてあげることによって、すばらしい発達をみせてくれます。
5月から年少さんも、【ゆりの部屋】でのモンテッソーリ活動が始まりました♪ 新入園の子ども達には、まず『お約束』を伝えます〔室内は歩く・使った物は元に戻す・鈴がなったら止まって話を聞く〕。それから、自分でやりたいことを選びます。みんな、とっても楽しそうです♪ 年中・年長さんは、はじめにモンテッソーリ教具をみんなでやってみます。その後、それぞれ自分で選び、活動します。よく集中している姿に成長を感じます(^^
———モンテッソーリ教育って?————
今から約100年前、イタリアで女性として初めて医師になったマリア・モンテッソーリは「子どもは自分で伸びていく力をもっている」ことを発見し、それを援助する教育法を確立しました。
★自分でやりたいことを選ぶ→ 集中してくり返す→ 満足感→ 自信 ・・・この学びのサイクルが子どもの心を育てます♪ 自分で選ぶことをくり返すうちに、脳の思考回路が育っていくのです。
・ 「自分でできた!」 という満足感や自信を得て、考える力がつき、「自立」へ向かいます。
・ モンテッソーリ教育では、子どもの発達を助けるために 『教具』と呼ばれる教材を使います。
・ 子どもが「やりたい」と思う自発的な活動のことを 『お仕事』と呼びます。
・ ①日常生活 ②感覚 ③言語 ④数 ⑤文化 の5つの分野があります(次号より順番に紹介します)
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★子どもは一人ひとり違います
ゆりの部屋では「やってみたい!」という気持ち(自主性)を大切にしています。子ども達が自分で選んだ活動を自分のペースでやりとげられるように見守っています。 子どもが自分で考えて、自分らしく行動するためには、『急がないこと』 と 『くり返すこと』 が大切なポイントです。同じ活動をくり返しながら、指先を上手に動かせるようになり、自信をつけていきます。 これからも、「ひとりでできた!」という喜びをたくさん経験して、もっともっと笑顔になってほしいと思います。 そして、親子いっしょに成長を喜び合えますように ♡
モンテッソーリだより ~ 丈夫な『根っこ』を育てよう ~ 2024. 2.29
今年度最後のモンテッソーリだよりです。 ゆりの部屋では、自分で選び、集中して自分の意志で活動する子ども達に、満ち足りた落ち着きと積極性が生まれています。 この『学びのサイクル』は、幼児期にとどまらず、大人になっても活きるものです。 だからこそ、小さな頃から『自分の意志で選び決断すること』が大切なのです。
どんな状況であっても、自分で考え、自分の力を信じて行動できる人に成長されますように♡
幼児期は『根っこ』を育てる大切な時期です。愛情という栄養をたっぷり注いで丈夫な根に育てば、将来どんな風が吹いても倒れません。大地にしっかり根を広げ、幹や枝を伸ばし、大木に成長してほしいと願っています♡
★子どもは失敗から多くのことを学びます
うまくいかないことや失敗は、大切な経験です。「もう1回やり直そう」 「また次がんばろう」と思えるような人に育ってほしいですね。 間違えたって大丈夫! 『失敗は成功のもと』だから♪♪
人生の困難に出会った時に、失敗を怖がらず自分でのりこえる力・・・『生きる力』をつけてほしいと願います。先回りせず見守り、もし心が折れそうな時は、「つらかったね」「いつでも味方だよ」 と寄り添ってあげましょう。
★今年度も笑顔でゆりのへやに来てくれた子ども達、そして出会いを与えてくださった保護者の皆さまに
心から感謝いたします。 子育てを通じて、子どもも大人も自分らしさを大切にされますように♡
モンテッソーリだより ~平和をつくるための教育~ 2024.1.31
大風の日「葉っぱが踊ってる♪」「鳥は寒くないのかな?」「お砂場で小さい貝拾ったよ!」「夜じゃないのに月が見えたよ」・・・生き物・気象・植物・天体など自然の中には、脳を刺激する『学び』がいっぱいです。
大切なことは、子どもが今どのようなことに興味や関心をもっているのかを知っておくことです。 先回りして知識を与えるのではなく、五感を使って自分で発見する体験を重ねることにより、脳が育てられていきます。
子どもが何かを「もっと知りたい」と思うためには、まず「おもしろい」「楽しい」「不思議」などの感情を呼び起こすことが必要です。 大人も一緒に考え、世界が広がるような経験ができるといいですね♪
——-モンテッソーリの文化教育(コスミック教育)——————
◆モンテッソーリは 『世界には平和をつくるための教育が必要』とし、コスミック教育を確立しました。 宇宙に存在する様々なこと(生物・歴史・地理・宗教・音楽など)を伝えようとする壮大なスケールの領域です。 年長児向(6才から文化の敏感期)
◆地球のすべてのものはつながっていて無駄なものはない→一人ひとりが大切
◆知識を与えることが目的ではなく、「どうして?」という気持ちを大切に、観察したり、手でさわるなどの体験を通して、自分でその先を考えていきます。
◆全体から部分へ進めていきます。(宇宙→地球→陸・海→大陸→国…)
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★「待つ」
子どもは自分で選んだことを尊重され、満足するまでやって、「できた!」の体験を積み重ねるほど自信がつきます。そのためには、十分な「時間」が必要です。 なるべく指示せずに、子どもが自分で考えて、試行錯誤する時間と空間をつくってあげましょう。 主体性を持ち、人生を切り開いていく力をつけるために。
あせらせず、忍耐と愛をもって、子どもの力を信じて 「待つ」ことが大切です♡
でも時には、「次は何をしたらいいのかな?」と声をかけて、サポートしてあげることも必要でしょう。
モンテッソーリだより ~ 愛は家庭から ~ 2023. 12. 20
クリスマス会の劇やダンス、すばらしかったですね。 子ども達から感動のプレゼントをいただきました🎁
毎日の練習の中で、『見る・聞く・考える・待つ・・・』など、大切なことをいっぱい学んだことでしょう。学年が上がるにつれ、自分の力を精いっぱい発揮しよう、という意志が伝わってきました☆
みんなで一つのことを成し遂げる喜びを知った子ども達。ゆりの部屋でも、ますます自信をもってとりくんでいます。
★「愛は家庭から始まります。・・・家族を大切にしてください」 「平和は、ほほえみから始まります」「誰かにほほえみかけること、それは愛の表現であり、すばらしいプレゼントです」(マザー・テレサのことばより)
年末の忙しい時期になりますが、子どもの目を見て語りかけ、子どもの声に耳を傾けてください。 そして、しっかり愛情が伝わるように、「大好き!」と抱きしめてあげましょう。 きっと笑顔になるはずです。
大切な日には、カード(手紙)を書いて気持ちを伝えてみませんか? もちろん、字が読めなくてもOKです!おひざにのせて、心をこめて読んであげましょう。 「自分の存在が親を喜ばせている、愛されている」という実感が、子どもに元気を与えます。そして、「言葉で伝える」ことの大切さを胸に成長していくことでしょう。
クリスマス、そしてお正月・・・みなさまのご家庭がほほえみに満たされますように、お祈りいたします♡
モンテッソーリだより ~ 数(かず)っておもしろい!~ 2023.11.30
「数」は子ども達の日常生活に密着しています。例えば、出席シールをはる・使った物を元に戻す・紙をぬう・編む・折り紙など、一つひとつを正確にやってみようとする心(秩序感)がとても大切です。
中でも『折り紙』は正確さを重んじる、日本の伝統文化です。角をピッタリ合わせて、折り方を考えながら進めることで、「集中力」「想像力」そして「数学的思考力」が身につきます。 ご家庭でも「どんぐり、数えてみよう」「コップを5個並べてね」…手を使って「数」に触れあうチャンスがたくさんあるといいですね。
この時期、年長さん達は「今日は連続数字2枚(10×2)書く!」「はたおりやりたい!」「折り紙で難しいの作りたい!」と、それぞれの目標がしっかりしています。 年少・年中さん達も、周りが見えてきて、みんなで一緒に教具を楽しむことができます。 理解力やお互いを認め合う心が育っているのですね♡
——モンテッソーリ教育の数教具————-
- 教具を手でさわり、数え、確かめることによって、理解を深めるように工夫されています
→教具(具体物)を通して、スムーズに数の概念(抽象)を理解できるようになります
- 感覚教具を十分に使って、感覚の違いがよくわかるようになることが大切です
- 数の土台は生活の中にあります → 秩序のあるものは、すべて数につながっています
教具 砂数字板、赤と青の数棒(1~10)、つむ棒箱(0~9)、数あそび、セガン板Ⅰ・Ⅱ(数の構成)、数字うつし書き、100並べ(1~100)、10進法(1,10,100,1000)、連続数字(順番に数を書く)など
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★年長さんには、重さが実感できる数のビーズを使って、1から1000の数を紹介します【10進法の紹介】
先入観をもつ前に、数に出会った子どもは、大きい数への恐れをもちません。
「1のビーズはとても小さい」 → 10 → 100 → 「1000は大きくて重い」 ・・・ 順番に手で触って量を体感することによって、確信をもって 「これは1000!」と実感できます。
どんな時も、 『感じる』こと(感覚)って大切ですね♪