スミレ幼稚園
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幼稚園だより

コリント人への第1の手紙 4-7

いったいあなたの持っているもので、いただかなかったものがあるだろうか(1コリント4,7)

体験入園がありました。親から離れられない子も居ますが、夢中になっておもちゃ遊びに没頭している子が大半です。自分から話しかけてくる子も居れば、そばに立っている私の手を引いて自分のブロックの組み立てを見てもらおうと当然のように私を引っ張っていく子も居ます。「すごいのをつくったねー」と言って、思いを一緒にします。ブロックがある程度高くなるとバランスを崩し、倒れてしまいます。そのことであまり残念がったりはしません。すぐにお隣の子が使っているパーツを平気で拾っては自分の積み立てに使用します。持って行かれた子も自分のものだとは主張しません。実に平和な光景です。

「格差社会」と言われて久しい。世界の富の偏りが激しいのです。ビル・ゲイツさんをはじめ世界のトップ8人の資産総額が36億人(世界人口の約半分)と等しいと言われています。また世界全体の1%の富裕層の富が残りの99%の富を上回っているとも言われています。富めるものは益々富み、そうでない者はますます貧しくなっていると言うことです。富裕層の富(財)は最も貧しい人々の犠牲の上に成り立っているのです。

紀元50年頃のキリストの使徒パウロの書いた手紙の中にある言葉です。富めるものと貧しい者の問題が聖書の中で扱われています。「もし、いただいたのなら、なぜいただかなかったような顔をして高ぶるのですか。あなた方はすでに満足し、すでに大金持ちになっています。」と書いています。現代の私たちの感覚では、「いただいた」とは思わず、努力して獲得したと思っています。他の人より賢く振る舞い、言い方を変えればずる賢く、戦略を練り、競争に勝った「勝ち組」である、と言うような感覚でしょうか。

神様の視点から言えば、地球上にあるすべての財(富)は人に委ねられたおくり物であって、それは地球上に住むすべての人や生き物のものです。偏った人々の牛耳る物ではないのです。持っている物は持たない者に分けるのが筋なのです。そうはいっても、この考え方は、現実とほど遠いもので、努力して儲ける事を知っている賢い者が手に入れることの出来るものと言う論理につき戻されてしまいます。

体験入園の子供たちのように、だれのものなのか気にせず、そこにあるものを自由に使って楽しい遊びに夢中になれたらどんなにすばらしいことでしょう。

園長鈴木正夫

カテゴリー:聖書のおことば - 2019-02-01

耳のあるものは聞きなさい(マタイ13,9)

新年明けましておめでとうございます。今年も宜しくおねがいいたします。今年は平成も終わり、新たな呼び方に変わる年です。どんな元号になることでしょう。

さて、時の流れは自分の手中にはなく、自分の個人的思いに必ずしも沿っているとは限りません。園長のように70歳をこえる年齢のものには残された年月の事をおもいます。若い人にとってはわくわくするような期待に満ちた年を期待したり、逆になかなか過ぎ去らない時をやきもきしながらなんとかやり過ごしたりの感じでいる場合もあるでしょう。

「耳のあるものは聞きなさい」など聖書の中には「耳」とか「目」とか人間の器官で神様の教えのことを表現することがあります。「耳があっても聞こえず」「目があっても見えない」耳はだれでも持っていますが、聞こうとするその人の思い(こころ)がなければそれこそ「耳があっても聞こえない」のです。あなたに大事な事が語られているのに、耳を傾けないことであって良いのか。大事なことが日々あなたの周りで起こっているに、あなたはどこを見ているのか。と言うことでしょう。

神様からは、たくさんの「恵み」が与えられていますが、その恵みに気づき感謝しながら生きているでしょうか。過ぎた年月を思えば多くの恵みを得ながらほとんど無駄にしてきていることに気づかされます。健康の恵み、人との出会いの恵み、そして一番気づきにくいものが、当たり前と思っている身近な人(家族)の存在です。彼らの支えによって今の自分が成り立っていると言うことです。「ありがとう」と一言も言わないまま過ぎ去った日々かもしれません。

新しい年を迎えました。改めて身近な人、特に言い方の良くわからないこどもに「聞く耳」を持つ年、身近な人をしっかりと「見る目」を養っていく年としたいものです。

園長 鈴木正夫

カテゴリー:聖書のおことば - 2018-12-25

「世はことばを認めなかった」(ヨハネ1,10)

今年もクリスマスがやってきました。スミレ幼稚園では「クリスマス聖劇」の練習が始まります。マリア様の役・ヨゼフ様の役・兵隊・宿屋さんの役などその他いっぱいの役で構成されています。初々しい4歳・5歳・6歳の子供たちの心に生涯残るクリスマス物語でもあります。

新約聖書の中に「福音」と言われている箇所が四つあります。「マタイによる福音」「マルコによる福音」「ルカによる福音」「ヨハネによる福音」です。読み方は「ふくおん」ではなく「ふくいん」です。「クリスマス聖劇」はこの四つの福音書の中の「マタイによる福音」と「ルカによる福音」の二つの福音書の中に書かれてある「イエスの誕生の物語」を元にしてつくられたものです。四つの福音書のうちで最後に書かれたと言われる「ヨハネによる福音書」には「イエス様の誕生」に当たると思われる部分を全く違った切り口で表現されています。

それによればイエス様の事を「神のことば」と表現し、この「神の言葉」は、「肉となって、私たちの間に宿られた」とあります。「ことば」はこの世に生まれた。しかし「ことば」は自分の民のところへ来たのに、民は受け入れなかった。と記されています。

聖劇の中でトン・トンと泊まる宿屋の戸を叩くシーンがあり、身重になったマリア・ヨゼフたちは泊めてもらえないお話になっています。

今ゴーンさんの事件が話題になっています。会社経営・経費削減でギリギリに追い詰められた従業員が居るとすれば、そのトップが気の遠くなるような何十億の金で私腹を肥やすという話題です。「神の言葉」は果たしてどこで受け入れられるのだろうか。

園長 鈴木正夫

 

カテゴリー:聖書のおことば - 2018-12-06

愚かな者よ、今夜、おまえの命は取り上げられる。(ルカ12章20節)

 神父という立場上、人の死に関わることが多いです。教会での葬儀のあと大和葬祭場まで行き、かまどの前で「火葬前の祈り」を唱えます。かまどの扉が開かれお棺が入れられ、係員のお別れの挨拶とともに扉は閉められ、火葬に入ります。そこでは、ご本人の個人的思いとか希望とかの声はなく、他人の手で淡々と残酷とも思える形で焼かれてしまいます。およそ人はだれでもこのようにしてこの世の舞台から去って行きます。死は間違いなく私にもやってくると言うことを自覚させられる厳粛な時でもあります。

 「終わりのある自分の命」を意識することは若くて健康な皆様の現状から実感しにくい事でしょう。決して不吉な事、脅かし的なことを言うつもりはありませんが、避けて通れない人間の真実に、時に目を向ける必要があるように思います。

 聖書のお話の中で、大金持ちがまた成功し、現在の倉に収めきれない財宝を手に入れたのでより大きな倉を建て直し、財産をため続けようとしていた時、「愚か者よ、今夜、おまえの命は取り上げられる。おまえのためた財産はだれのものになるのか。」と神様から問われるというお話です。

 与えられた命、限りある命を自分目的(奪う愛の形式)のための人生にするのか、他者を支え他者を生かすための人生(与える愛の形式)にするのかが問われています。あれか、これか単純に分けられないでしょうが、やはり誰かを支え、誰かを豊かにさせるため、私の限られた命を捧げる形でありたいと思うのです。

園長 鈴木正夫

 

 

カテゴリー:聖書のおことば - 2018-10-31

天は神の栄光を語り、大空は御手のわざを告げる (詩19、1)

ハヤブサ2は2014年12月に打ち上げられ、3年6ヶ月かけ、やっと目的の星リュウグウに到着したというニュースで、宇宙に関して何の知識もない私にもなんだか大変興味深い事として伝わってきます。およそ3億キロ地球から離れた距離にある直径900メートル大の星だそうです。広大な宇宙の中に漂う小さな星をめがけ、そこに到着するのは日本からブラジルにある長さ6センチの的に命中させるようなものだと説明されています。科学の力で人間は着々と自然の実態の解き明かしをしています。

平均的大きさの人間の細胞の数はおよそ30兆2000億個あるそうです。これも気の遠くなるような数の細胞ですが、すべて統一され本人に意識されなくともきちんとつながりあっていると言うことです。すべての細胞はちゃんとプログラミングされ新陳代謝され有機的につながっている一つの生命体であることは宇宙の広がり(マクロ)と同じようにミクロの世界にも脅威の広さと驚きを感じさせます。それでも宇宙の4%の物質がわかっているのみで残りの物質の23%はダークマター、73%はダークエネルギーであるといわれています。要するにまだわからないことばかりなのです。

「天は神の栄光を語り、大空は御手のわざを告げる」 聖書の時代の人々は科学を知りませんでした。しかし宇宙とそこにあるものは偶然にあるものではなく慈しみ深い神様の栄光(素晴らしさ)を告げているのだといっています。生まれてくる赤ん坊の愛くるしい顔は偶然ではなく、あなたのために神様が与えてくださった尊いプレゼントなのです。

園長 鈴木正夫

 

カテゴリー:聖書のおことば - 2018-09-28
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