幼稚園だより
ちゅうりっぷ組クラスだより 2024.7.18
梅雨を感じない日々の晴天に少々驚きを隠せませんが、水分を沢山取りながら子どもたちは元気に過ごしています。
ドキドキしながら挨拶をした4月、運動会の練習を頑張った5月、友だちの名前を覚え始め緊張も解けた6月7月、スモックの着方やボタンの付け外しはもちろん、「入れて」「貸して」「いいよ」「待ってね」と、言葉を使ってのやり取りも増えてきました。出来るようになったことで、「次もやってみよう」「違うことにも挑戦してみよう」と新たな意欲へ繋がっています。最初は難しくても、「繰り返し」伝えることで出来るようになりました。
何事も積み重ねが大切ですね。夏休みの間、ご家庭で素敵な経験が出来ますように…💗
参観や面談に足を運んでいただき、ありがとうございました。入園したことで見えた、お子様の新しい一面もあったのではないのでしょうか。1学期の様子、2学期の目標を共有することが出来、とても有意義な時間となりました。
長い夏休み、体調には十分気を付けてお過ごしください。9月に子どもたちと保護者の皆様と元気な姿でお会いできること、楽しみにしています。
- 友だちの名前を呼びながら、楽しく遊んでいます♪
- 水遊び
- はさみやのり、クレヨンの経験を積み重ね、少しずつ上手になり、自信にも繋がってきました🎵
「五色の短冊」に込める願いは、キリスト教精神とも同じ
園長 佐藤 直樹
七夕は、日本古来の年中行事である「棚機(たなばた)」と、中国から伝わった「乞巧奠(きこうでん)」が由来とされています。棚機(たなばた)は稲の開花時期に合わせた禊(みそぎ)の行事、穢れ(けがれ)を清めるための行事でした。そこに機織りや裁縫の上達を祈る中国の行事「乞巧奠(きこうでん)」が奈良時代の日本に伝わり、棚機(たなばた)と 融合し、「七夕(しちせき)」と呼ばれた宮中行事となります。七夕(しちせき)は詩歌・裁縫の上達を願って星に祈り、五色の糸や金銀の針、山海の幸を供える行事でした。そして室町時代になり、宮中行事だった七夕や織姫と彦星の物語が民間に伝わったことで、古来より広く行われていた棚機に ちなみ、「七夕(たなばた)」と読むようになっていきます。
さて、七夕飾りに欠かせない「五色の短冊」のもとは「五色の糸」です。これは陰陽道の自然を表す五行説から来ていますが、❶.青(緑)➡仁:徳を積む・人間力を高める。❷.赤➡礼:父母や祖先への感謝の気持ち。❸.黄➡信:信頼、知人・友人を大切にする。❹.白➡義:義務や決まり事を守る心。❺.紫➡智:学業の向上を意味しています。七夕の短冊への願いごとはこの内容に沿って書くとよいそうです。よくよく考えると、「五色の短冊」に込める願いは、子どもにとって幼稚園生活を過ごすための心と行動の徳育につながるものばかりです。
モンテッソーリだより ~ 手を使うの大好き♪ ~ 2024.6.28
子ども達は絶えず動きながら成長しています。 切る・折る・貼る・縫うなど、「やりたいこと」を自分で選び、くり返し手を動かして学んでいます。例えば、『うで時計』作りは(写真☆)①色・形を選ぶ②用具を机に運ぶ③はさみで切る④時計の針をかく⑤両端を折って、わゴムをかける⑥ホチキスでとめる⑦片づける。1つのものを完成させるためには、たくさんのプロセスがあり、自分で考えて手を使わなければなりません。初めは「選ぶ」「切る」だけで十分です♪
子どもをよく観察してできない部分だけを手伝います。くり返すたびに自分でできる部分が増えていきます。そして「できたー!」「もう1回!」 という声と笑顔があふれます☺
自分で考えて行動するチャンスはとても貴重です。日々の小さな積み重ねが、子どもの未来をつくっていくのです♡
- 野菜切り 「ひとりでできる!」
- うで時計 「じょうずに切れるよ!」
- ピンクタワー「ひとりでできる!」
- おはじき通し「いっぱい通せるよ!」
- 【年中】幾何立体のかご(触る・組み合わせる)
————モンテッソーリの生活教育————
生活教育はすべての教育の土台で、日常生活に必要なことを自分の力ですることです。
『依存』から『自立』へと成長させ、さらには精神的にも自立する心を育てます。
・「手は人間に与えられた宝」 とモンテッソーリは言っています。指先を使うほど、脳の様々な部分がフルに働き、発達することが、現代の脳科学により証明されています。
・例えば、服を着る・脱ぐ、いすを運ぶ、紙を切る、野菜を切る、折り紙など・・・子どもは手を使って自分でできることが増えてくると、大きな自信と満足感を得て、落ちついていきます。
・子ども達が興味あるものを見つけられるように、環境を整えています(子どもサイズの魅力的な教具教材)
————————————————————
- 3本あみ 「ひとりでできる!」
- 鉄製はめこみ「上手にかけるよ!」
- 【年長】セガン板1(ビーズを使って11~19の構成)
- セガン板1「10と9で19♪」
- 4本あみ「むずかしいけどできた!」
★子どもが作った作品を大切にしていますか?
ぬいさし、紙切り、うで時計、折り紙、2本あみ👻、3本あみ・・・何度も何度も同じものに挑戦する子ども達。くり返すたびに、より集中し、よく考えて、自分の力で作れるようになります。 そして、自信をつけていきます。
同じに見えても、同じではありません。 世界で一つしかない作品を、ぜひ飾ってあげましょう。 自分が大切にされていると感じ、自己肯定感が高まります。 がんばったと感じるところをほめてあげてください♡
モンテッソーリだより ~「これ やってみようかな?」~ 2024.5.31
子どもはみんな、すばらしい可能性をもって生まれてきます。 その可能性は、適切な時期に、適切な環境を与えてあげることによって、すばらしい発達をみせてくれます。
5月から年少さんも、【ゆりの部屋】でのモンテッソーリ活動が始まりました♪ 新入園の子ども達には、まず『お約束』を伝えます〔室内は歩く・使った物は元に戻す・鈴がなったら止まって話を聞く〕。それから、自分でやりたいことを選びます。みんな、とっても楽しそうです♪ 年中・年長さんは、はじめにモンテッソーリ教具をみんなでやってみます。その後、それぞれ自分で選び、活動します。よく集中している姿に成長を感じます(^^
- 野菜切り「じょうずにきれるよ♪」
- ピンクタワー「ひとりでできた!」
- 色水実験(初めは2色)「変わった!」
- のりで貼る「ピッタリはれたよ!」
- 赤い棒みんなで並べて段(▼)差(▼)をチェック♪【年中】
———モンテッソーリ教育って?————
今から約100年前、イタリアで女性として初めて医師になったマリア・モンテッソーリは「子どもは自分で伸びていく力をもっている」ことを発見し、それを援助する教育法を確立しました。
★自分でやりたいことを選ぶ→ 集中してくり返す→ 満足感→ 自信 ・・・この学びのサイクルが子どもの心を育てます♪ 自分で選ぶことをくり返すうちに、脳の思考回路が育っていくのです。
・ 「自分でできた!」 という満足感や自信を得て、考える力がつき、「自立」へ向かいます。
・ モンテッソーリ教育では、子どもの発達を助けるために 『教具』と呼ばれる教材を使います。
・ 子どもが「やりたい」と思う自発的な活動のことを 『お仕事』と呼びます。
・ ①日常生活 ②感覚 ③言語 ④数 ⑤文化 の5つの分野があります(次号より順番に紹介します)
———————————————————-
- 文字スタンプ「名前押せるよ♪」
- 3本あみ「できるようになったよ」
- 数のビーズとカード(1,10,100,1000)【年長】
- 二項式の箱(a+b)3「できるよ♪」
- おりがみ「パタパタ鳥できた!」
★子どもは一人ひとり違います
ゆりの部屋では「やってみたい!」という気持ち(自主性)を大切にしています。子ども達が自分で選んだ活動を自分のペースでやりとげられるように見守っています。 子どもが自分で考えて、自分らしく行動するためには、『急がないこと』 と 『くり返すこと』 が大切なポイントです。同じ活動をくり返しながら、指先を上手に動かせるようになり、自信をつけていきます。 これからも、「ひとりでできた!」という喜びをたくさん経験して、もっともっと笑顔になってほしいと思います。 そして、親子いっしょに成長を喜び合えますように ♡
子どもたちの懸命さにこそ尊さがあります
園長 佐藤 直樹
昔々、北京に掃(そう)晴娘(せいじょう)という手先が器用な少女がいました。当時の北京は連日続いた大雨に人々は悩まされており、彼女は雨が止むよう祈ります。すると「お前が雨の神である東海龍王の妃となる
なら雨を止めるが、ならないのであれば私はこのまま北京を水没させる」と言う声が響きました。晴娘(せいじょう)は北京を水害から守る上でこの言葉を受け入れると、翌日、雨は止み、北京はすっかり晴れ
渡りますが、晴娘(せいじょう)はその姿を消します。自らを犠牲に人々を助けた掃(そう)晴娘(せいじょう)を偲び、中国では雨が続くと、掃晴娘を象った人形を門に吊るして晴天を願う風習へとなりました。この風習が平安時代に日本に伝わり、日本風に変化したのが「てるてる坊主」のはじまりといわれています。
梅雨入りの頃とは言え、運動会当日は、よい日和となることを切に願って止みません。
それと言うのも、連日、運動会練習に励む子どもたちが「お父さん・お母さんに見せるんだ!」とする気概には、水害から人々を救うために自らを差し出した掃晴娘のように、自分自身の成長のためにやることよりも、見てくれているご家族、見守ってくれている神様に自分自身をお奉げしているかのようです。良き日和を得る身代わりとしての「てるてる坊主」にすがらなくても、子どもたちの懸命さは、良き日和を得るに十分足るものです。そのひたむきさには、それほどの尊さがあるのです。